グローバル化により市場拡大のペースが大幅に加速し、多くの場合において食品や消費財の製造および生産コストが削減されました。しかし同時に、製造物賠償責任や製品回収のリスクも上昇しています。製造技術や物流に関する課題への取組みに加え、十分な規制監督がなされていない国から食品、部品、原材料が調達されるケースが増えたことにより、こうしたリスクは徐々に高まってきました。
マーシュの製造物賠償責任および製品回収アドバイザリーサービスは、リスク低減に関する重要な決定や、リスクが顕在化した場合の対応において、お客様の事業を効果的にサポートします。マーシュの専門チームは、業界に関する専門知識とグローバルな視点を持ち、カスタマイズされた保険およびリスクマネジメントに対するソリューションを提供します。これにより、お客様は危機発生時においても本業に集中することができます。
製造物賠償責任および製品回収費用保険は、お客様の製品に起因して発生する賠償や、製品回収費用請求に関連するさまざまな問題が補償の対象となり、一般的に、製造した製品が原因で発生した身体障害や財物損壊に関連する賠償請求から企業を保護します。訴訟で和解した場合に必要な費用は、特に相手方当事者が複数である場合、多額となる可能性があります。原告から請求される医療費から、法的代理人に支払う手数料、および企業に対する判決や和解による賠償金の支払いまで、すべてが補償の対象となり得ます。
消費者向け製品の製造、流通、供給に携わる企業は、その所在地にかかわらず、また規制が緩やかな業種であっても、製造物賠償責任や製品回収費用を対象とする保険契約を検討する必要があります。製造する製品が、安全性と信頼性の面で実績を確立しているかもしれませんが、予想外の賠償請求の対象となる可能性は排除できません。訴訟や和解が発生する可能性は、企業にとって大きなコスト負担のリスクを意味します。
信頼できるアドバイザーとして、マーシュは製造物賠償責任や製品回収費用のリスク管理戦略の構築をサポートします。製造物賠償責任や製品回収費用により損失が発生した場合、単なる保険契約による補償以上のサービスを提供します。発生する可能性のある賠償請求を解決するためにスペシャリストが戦略を立案しサポートします。
製造物賠償責任も一般賠償責任保険の対象に含まれるように思われるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。製造物賠償責任の賠償請求や製品回収は非常に特殊であり、また一般賠償責任保険の支払限度額より高額となる可能性があります。
実際、一般賠償責任保険では、支払限度額の上限が 1 事故あたり 100 万米ドルである場合がほとんどです。製品回収における平均損害賠償額は、1 事故あたり 150 万米ドルを超えています。たとえば、複数の製品が同じ組み立てラインで生産され、その組み立てラインが汚染された場合必要なコストも数倍となり、その損害が保険転嫁されていない場合、企業を破綻させるほどの影響を及ぼします。長期的に考えれば、製造物責任保険の買い増しは、検討する価値があります。
製品回収は企業にとってコスト的な負担となり、従来の一般賠償責任保険の支払限度額を超える場合があります。特定の業種に特化した補償内容の十分な支払限度額の製造物賠償責任保険は、収益を圧迫する生産物回収のコストから企業を守るのに役立ちます。
製造物賠償責任と生産物回収費用保険を合わせて検討することで、同一の事象から発生し得る、自社費用（利益の損失など）および賠償責任（身体障害賠償請求など）の損失から、ビジネスを守ります。
マーシュ ブローカー ジャパン
