松井 文博
マーシュ ブローカー ジャパン
インフラ開発は今日のグローバル経済の強力な推進力となっており、輸送、電力、公益事業、エネルギー、港湾、ターミナル、社会インフラの修復、交換、新しい機能の構築に、毎年数千億ドルが費やされています。
ディベロッパー、請負業者、銀行、会計事務所、法律事務所、コンサルタントなどの他の業界の参加者が、インフラのライフサイクルにおいて重要な役割を果たしている中、政府はプロジェクトの資金調達支援について、民間企業の活用に目を向けています。
インフラプロジェクト関係者はさまざまな原動力を持っていることがあります。また、関係者の課題やリスクプロファイルは、入札から建設準備、建設、操業、そして継続的な管理に至るまでのプロジェクトのライフサイクル全体を通じて変化します。
マーシュは、公営企業、出資者、レンダー、建設会社間でリスク許容度が異なることを理解しており、また25 年以上に及ぶスペシャリストとしての経験を生かし、リスクや保険に関する意思決定をサポートする体制を整えています。
資金調達時には、変動性を軽減し、プロジェクトに確実に利益をもたらす戦略とソリューションを提供します。計画から設計、建設、運営までの全体を通じて、洞察や効果的なリスク軽減戦略、資産管理戦略を提供し、プロジェクトフェーズごとに変化するリスクに対処します。
マーシュのグローバルチームが最終資産の価値の維持、収益の変動幅の縮小、固有のリスクの管理を支援することで、資本の効果的な再配分をすることができます。
この種の保険はインフラ開発にともなう最も普遍的な問題に関連するリスクからプロジェクト関係者を守ります。
大部分のインフラプロジェクトは、性質上、公共へのリスクがあるため、常に第三者賠償責任リスク補償が手配されます。その他、プロジェクトにとっての物理的な損失に関連するリスクについても通常は保険の補償対象とします。これは、風水害などの自然災害によるものか、請負業者や一般市民に起因する損害によるものかは問いません。
民間資金を含むインフラ開発の場合、保険の補償範囲は、プロジェクト完工の遅延(物理的損害に起因するもの)や、設計関連の専門サービスの過失などを要因とする財務リスクにも拡大されます。
降雨や気温変化(天候保険)から協力会社の債務不履行まで、幅広いリスクを補償対象とする革新的な保険ソリューションが開発されています。プロジェクトのリスク分担は非常に多様であるため、マーシュのようなリスクアドバイザーと共にリスクを管理することが肝要です。
大規模なインフラプロジェクトは、長期的に見れば社会に大きな価値をもたらす一方、問題が起きる可能性も高いと言われています。サプライチェーンの問題、悪天候の長期化、労働争議、プロジェクトの主要な意思決定に関する関係者間の意見の不一致など、予測不能な事象による遅延は、最終的に納税者や民間の投資家に多額の負担をかけることになる可能性があります。
関係者間の意見の不一致など事前に対処できないリスクもありますが、リスクマネジメントのプランニングによって一定程度軽減できるリスクもあります。リスクマネジメントアドバイザーは、インフラ企業が普遍的な問題から自社を守るための事前の戦略立案の手助けをすると同時に、問題が発生した場合は、保険金請求や損害復旧に関してもサポートします。
マーシュ ブローカー ジャパン