安達 雅之
マーシュ ブローカー ジャパン
今日の企業は、環境に対する責任について、規制当局、投資家、ビジネス上のステークホルダー、そして一般市民から、かつてないほど強いプレッシャーにさらされています。
企業活動に関連する環境リスクは広範囲に及びます。企業は、業務の結果として環境に影響を与えないようにするだけでなく、新たな汚染物質、規制の変更、製造物賠償責任、変化する環境(より頻繁で深刻な気象現象を含む)など、新たな問題を管理する必要があります。
事態をさらに難しくしているのが、多国籍企業が世界中で求められている、さまざまな規制への準拠責任です。環境政策は国によって大きく異なるため、コンプライアンスが大きな課題となっています。欧州連合など、環境破壊への責任が厳しく問われる地域では、なおさらのことです。監督上のミスや過失は、企業の従業員、コミュニティ、世間に対するイメージ、収益に多大な影響を及ぼす可能性があります。
マーシュの環境リスクスペシャリストは、エンジニアリング、コンサルティング、保険引受、リスクマネジメントなどの分野の経歴を有し、複雑な環境規制におけるリスクの影響や、そうしたリスクがステークホルダーの期待に及ぼす影響について、お客様の理解を深めるお手伝いします。また、お客様がビジネス目標の達成に集中できるよう、適切なリスクマネジメントのソリューションの導入を支援します。
ほとんどのリスクと同様に、環境関連のビジネスリスクを管理する上で鍵となるのは予防です。社内外のステークホルダーと信頼できるグローバル環境リスクアドバイザーを起用し、企業のリスクを洗い出した上で対処することが重要となります。
お客様のステークホルダーが、事業活動に固有の環境リスクについて深く理解しているかもしれませんが、外部のリスクアドバイザーであれば、リスク防止策や軽減措置に関して、さらに深い業界知識や有益な見解を提供できる場合があります。包括的な環境リスクマネジメントの計画策定に関しては、多くの場合、チームによるアプローチが必要となります。
深刻な環境へのダメージは、前兆なしに発生する場合が多いため、堅固な危機管理戦略を立てることが推奨されます。環境リスクアドバイザーは必要に応じて企業の経営陣、法務部門、広報部門と連携し、この課題の解決をサポートします。
環境リスクのレビューとポリシー監査は、ある活動の環境に対する影響、または潜在的な影響を、既存の基準に照らし合わせて比較することを目的としています。環境リスクのレビューとポリシー監査の目的は、客観的なデータに基づき、通常の業務がもたらす既存のリスクを洗い出し、理解することで、保険契約に関する意思決定をサポートすることです。こうした情報は、予防措置を講じることを目的として、既存のリスクに基づいてお客様の経営陣が将来のリスクを評価する際にも役立ちます。
近年は、企業がより大きな社会的責任や高い基準の環境管理へ対応する必要があることから、環境リスクのレビューや政策監査へのニーズが高まっています。環境リスクのレビューとポリシー監査から得られた情報は、有益な管理ツールとして活用でき、また証跡文書を作成することができます。また、お客様が環境対策の監視において積極的な役割を果たすことで、企業としての信頼を高め、自社のミッションと社会的関心を一致させることができ、顧客や業界を管轄する規制当局の評価が高まります。
環境リスクのレビューとポリシー監査は、保険金請求が発生した際の回収率を最大化する上で大変有効です。
マーシュ ブローカー ジャパン
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