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アジア保険市場:2024年 第2四半期

アジアの総合的な保険料率は、2024年1-3月期の2%に比べ、2024年1-3月期には3%の低下となりました。グローバルベースでの企業向け保険料率は増減±0%となり、上昇を示さなかったのは2017年7-9月期以来となりました。

アジアの総合的な保険料率は、2024年1-3月期の2%に比べ、2024年1-3月期には3%の低下となりました。

マーシュのグローバル保険市場インデックスによると、今期のグローバルベースでの企業向け保険料率は増減±0%となり、上昇を示さなかったのは2017年7-9月期以来となりました。

  • ベトナムは-11%、タイは-8%、シンガポールは-7%、韓国も-7%となりました。
  • 保険料率が最も上昇したのは台湾で22%、日本は5%、フィリピンは4%でした。

本インデックスはマーシュ独自の指標であり、契約更改時の企業向け保険料率の変化を示しており、世界の主要保険市場の状況を映し出しています。*注:2023年第3四半期以降、インド市場については、アジアには含まれなくなり、グローバル保険市場において、インド・中東・アフリカ(IMEA)地域として集計されています。

レポートの全文はこちらからダウンロードが可能です 。

アジアにおける財物保険の4-6月期の保険料率は2%の低下

  • 財物リスクに関する保険会社間の競争が強まり、2024年4-6月期の保険料率は2四半期連続の前年同期比減となりましたが、自然災害に晒されやすいリスク対象に関しては保険料率が引き続き緩やかに上昇しました。
  • コスト抑制に向けて顧客が保険プログラムの再構成を検討および実施する中、キャプティブなどの代替的なリスクソリューションの導入が増加しました。
  • 保険料率が低下したのはベトナムで-13%、タイは-8%、シンガポールは-8%、韓国は-6%でした。
  • 保険料率が上昇したのは台湾で25%、フィリピンは5%、日本は5%でした。

アジアにおける賠償責任保険の4-6月期の保険料率は1%の低下

  • 新規参入した保険会社は少なかったものの、引受キャパシティは引き続き安定的でした。
  • 国内市場とグローバル保険市場との間には、保険料率および補償範囲に差異が見られました。国内市場が標準的なリスクに競争力のある保険料率を提示した一方で、グローバル市場はより複雑で国内市場では選択肢が限られるリスクに対して優位でした。
  • 賠償責任保険の保険料率において、低下率が大きかったのは、韓国の-7%、香港-6%、タイ-4%、また、上昇率が高かったのは、日本の6%、台湾の1%でした。

アジアにおける金融・プロフェッショナル分野の4-6月期の保険料率は9%の低下

  • 会社役員賠償責任(D&O)保険の料率が平均して2桁低下した市場もあり、引き続き金融・プロフェッショナル分野全体の状況を牽引しています。
  • 資本市場が活発でなかった影響により、保険会社が新規契約を獲得する機会が限られ、契約更改時の競争が高まりました。
  • 金融・プロフェッショナル分野の保険料率で低下率が大きかったのは、中国の-13%、タイの-13%、韓国の-12%、シンガポールの-11%でした。
  • 上昇が見られたのは、日本の1%のみでした。

アジアにおけるサイバー保険の保険料率は4-6月期に6%の低下

  • シンガポール市場での新たな引受キャパシティ、およびロンドン市場からの関心の高まりを受けて、引受キャパシティの上昇および競争の活発化が見られました。
  • 保険会社は引き続き、強固なサイバーセキュリティ施策やサイバーセキュリティ計画の改善を求めています。
  • 保険会社は引き続き、AI利用に関連するリスクへの注視を強めています。
  • サイバー保険の保険料率が最も低下したのはタイとシンガポールで、ともに18%の低下でした。
  • フィリピンのみサイバー保険の保険料率が3%上昇しました。

アジア保険市場における総合的な保険料率の推移