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Global Insurance Market Index

アジア保険市場 : 2023 第1 四半期

アジアにおける1-3月期の保険料率の推移は、1%の上昇となりました。

アジアにおける企業向け保険料の上昇は引き続き緩やか

2023年1-3月期のグローバルベースでの企業向け保険料率は、2022年10-12月期と同じ4%の上昇となり、9四半期連続で上昇ペースの推移は緩やかとなりました。アジアにおける保険料率の推移は、10-12月期の2%に対し、1%の上昇率となりました。

保険料率の上昇が大きかったのは台湾で19.8%、フィリピンで19.7%、保険料率の低下が大きかったのは中国で2.5%減少、香港で1.6%減少でした。

アジアの財物保険の保険料率は、1-3月期に2%上昇し、10-12月期と同じ上昇率となりました。

  • 財物保険の保険料率の上昇が大きかったのは台湾22.5%とフィリピンで、次いでタイが7.5%でした。中国は2.5%の減少、香港は1.5%減少となりました。
  • 地域別では、1月における自然災害の特約再保険の更改は、ほとんどの保険会社にとって厳しい内容となり、自己保有額や保険料に影響を与えました。模範的な保険金支払実績を有し、巨額災害(CAT)のリスクが限定的で、強固なリスクマネジメントを実践している顧客の更改は有利な結果となりました。

アジアにおける賠償責任保険料率の推移は、10-12月期の 1%減少に対し、1-3月期は 2%減少となりました。

  • 賠償責任保険料の保険料率の上昇が大きかったのは、フィリピン7.1%、シンガポール3.5%、台湾3.1%でした。
  • 香港は6.4%減少、中国は2.4%減少、韓国は2.3%減少と保険料率が減少しました。
  • 賠償責任の損害保険会社は1-3月期に保険料を引上げようとしましたが、引受キャパシティが潤沢で、国内外の激しい競争環境があったため、料率は概ね前年同条件が維持されるか、場合によっては引き下げられました。

アジアの金融・プロフェッショナル分野の保険料率は、10-12月期の 2%上昇に対し、1-3月期は横ばいでした。

  • 金融・プロフェッショナル分野の保険料率の上昇は、インドが12.3%、香港が5.5%、台湾が5.5%と大きくなっています。
  • また、フィリピンは12.5%減少、シンガポールは5.3%減少、中国は3.0%減少となりました。
  • 会社役員賠償責任保険(D&O)の保険料は、第1四半期に安定し始め、米国以外の多くの市場で最大10%の減少が見られました。

サイバー保険の保険料率は、10-12月の22%に対し、1-3月期は8%の上昇となりました。

  • サイバー保険の保険料の上昇率は、タイが50.0%、インドが17.5%、香港は17.5%と上昇率大きく、フィリピンは7.5%減少と保険料率が減少をしました。
  • 保険会社がより詳細な情報の提出を求めるようになったことで、サイバー保険のリスク管理が改善され、一部の企業のサイバーエクスポージャーが、より明確になりました。

Constant bar chart represents global insurance composite pricing change.